会長 田中　圭一

　この度当協会の第5代会長を拝命いたしました田中圭一と申します。

　当協会は、ケアの質の向上を目的として、1993年に松尾尚先生を中心に設立された福岡県介護力強化病院研究会が母体となっております。その後1998年には福岡県介護療養病床型医療施設連絡協議会へ改称され、福岡県内の10病院で「抑制廃止福岡宣言」がなされました。2016年に一般社団法人への法人化と共に福岡県慢性期療協会へ改称され、現在に至っております。

　介護保険制度がスタートした2000年に松尾尚先生が初代会長に、2001年に吉松秀則先生が第2代会長に、2004年に原寛先生が第3代会長に、2022年に中尾一久先生が第4代会長に就任されました。諸事情があり、中尾先生は副会長に退かれることとなりましたが、これまで通り恊会を支えてくださることになっております。原寛先生にも引き続き名誉会長としてご指導をいただきます。

　これからも、「慢性期医療はまかせんしゃい」～抑制廃止と治し支える医療と介護を提供する～をキャッチフレーズに、協会を発展させていきたいと考えております。当協会の役割は慢性期医療だけではありません。特に高齢者は年齢とともに、慢性疾病の有病率が増えてきます。要支援や要介護になる方も増えます。その方々は、一つの病気を治せば問題が解決するわけではございません。急性期の治療が終わっても、全身状態の改善や、リハビリが必要になったりします。自宅へ退院された後でも継続的に治療やリハビリ、生活のサポートが必要になってきます。“時々入院、ほぼ在宅”と言われている様に、できるだけ在宅生活ができるように、その人らしい暮らしをお支えしながら医療とケアを提供していかなければなりません。介護施設やクリニック、訪問看護ステーションなど地域の様々な施設との連携も必要です。その人を地域で支える地域包括ケアの中心を担うのが慢性期医療であり、その医療とケアの質の向上を目指すのが当協会の使命だと考え、5つの事業を中心に活動したいと考えております。①経営コンサルタント窓口事業　②抑制廃止とケアの質を高める会　③福慢協フォーラム創設と様々な研修会や講習会実施　④医療介護従事者斡旋（紹介）事業　⑤介護医療院協会の運営。

　医療・介護業界を取り巻く環境は厳しさを増しております。しかし、私たちには地域の皆様が安心して暮らしていけるような社会を作る使命があると考えております。そのために会員の皆様と一丸となって、“慢性期医療は任せんしゃい”と言えるように研鑽を積んでいきたいと思います。これからも皆様のご指導ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

一般社団法人　福岡県慢性期医療協会
会長　田中　圭一

役　員

沿　革